早期退職制度で退職する場合、年収が高くても国民健康保険の方が保険料が安くなる場合もあるというお話しです。特に年収1,000万円オーバーの方はぜひ知って頂きたい内容です。
退職時に選択する健康保険の種類は
退職時にどの健康保険に切り替えるのかは非常に悩ましい問題です。
会社員時代は会社の健康保険に入っていたのですが、退職すると自分で健康保険に入る必要があるからです。
選択肢は3つあります。
①国民健康保険への加入②任意継続被保険者③家族の健康保険に扶養として加入です。
任意継続被保険者とは離職前の会社の保険に任意加入する手続きです。要件には継続して2か月以上の被保険者期間があることや資格喪失日から20日以内に申請する事等があります。
詳しくはこちらをご参照下さい。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3180/sbb3180/ ※全国健康保険協会ホームページより
どの健康保険の保険料が安いの?
一般的に高収入の方は任意継続被保険者の方が保険料の安い場合が多いようです。任意継続被保険者の保険料には上限がある為です。
保険料計算は資格喪失時の標準報酬月額か前年9月末の全被保険者の標準報酬月額の平均値を元に計算されますが、年収1,000万円あるような場合ですと、どちらも高額になっている場合があり、その場合は上限額が適応され健康保険料が抑えられる為です。
一方で国民健康保険は前年の所得によって決まりますので、多くの場合は任意継続被保険者の方が安いようです。
国民健康保険料が安いケースがある!
ここで注意点があります。年収1,000万円オーバーでも国民健康保険の保険料の方が安いケースがあります。離職理由が会社都合等である場合です。
会社都合退職等の場合、国民健康保険料を軽減してくれる自治体もあるからです。前年の給与所得を30/100とみなして計算してくれるというものです。例えば所得が1,000万円の場合は前年の所得を300万円として保険料が計算されます。
この適応を受けるには要件がありますが、65歳定年前の早期退職制度による退職はこの要件に当てはまっている可能性も高いです。国民健康保険料の軽減が受けられるか検討する必要はあると言う事です。
退職前にお住いの市町村でしっかり確認しておく必要がありますね。
まとめ
任意継続被保険者には元の会社の付加給付が受けられるケースもあり、保険料だけでは決められない場合もあります。また任意継続被保険者は脱退してしまうと二度と戻れません。
自分にとって何が重要なのかしっかり検討して入る必要があります。
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